3:2004年以降、深さ1900mまでの世界の海は平均で約0.037℃温暖化しています。最大の温暖化(約0.2℃、深さ0~100m)は、主に太陽放射が最大となる赤道付近の海域に影響を及ぼします。

4:CO2の発生源と吸収源は多数あります。ただし、大気中のCO2の変化は地球の気温の変化に追随し、地球の気温の変化は海面温度の変化に追随します。

5:2020~2021年のCOVID関連のGHG排出量の減少による大気中のCO2への影響は目立ちません。これは、大気中のCO2の自然の吸収源と発生源が人間の寄与をはるかに上回っていることを示しています。したがって、将来化石燃料の使用を削減しても、大気中のCO2の量に大きな影響を与える可能性は低いでしょう。

衝撃的な報告書の内容

何の誇張もなく淡々と書かれているが、実際にはその内容はかなり衝撃的である。何故なら、世の中に広まっている「人為的地球温暖化説」を、根底から否定する内容であるから。特に4と5が。

4は、書いてあることを逆に言うと、温度変化は海水温→気温の順に起こり、気温変化→大気中CO2濃度変化の順に起こる、となる。「人為的地球温暖化説」ならば、大気中CO2濃度→気温変化→気候変動、海水温変化の順になるはずだが、ちょうど真逆なのである。さぞや温暖化論者たちにとっては「えらいこと」「そんなバカな・・」であるだろう。

しかし、科学的に冷静に考えてみれば、この記述には何の不思議もない。まず、温度変化が海水温→気温の順に起こるのは、熱容量が両者で1000倍も違うから当然である。無論、海洋の熱容量が大気の1000倍以上大きい。だから、気温は海水温変動に敏感に追従するが、逆に気温が少々変動しても海水温はほとんど変化しない。

折しも、最近、気象庁と東大などが、去年の猛暑の主な要因が海洋にあるとする発表を行った。海洋水温の極端な高温が続く海洋熱波の影響が大きかったと。海洋熱波の原因の一つとして「地球温暖化」も挙げられてはいるが、これは「負け惜しみ」に近い感じだ。上記のように熱容量が桁違いなので、大気温の上昇が海水温の上昇を招くことがほぼあり得ないことくらい、彼らは分かっているだろうに。