鳥取県「小林製薬以外の食品も自主回収対象」という誤解を生む表現

 これまで県内で5人の健康被害が生じている(4月19日現在)鳥取県は、公式サイトで「『注意喚起』紅麹を含む健康食品について」という声明文を発表しているが、その概要文が、さらなる風評被害を招きかねないものとなっており、物議を醸した。ちなみに、4月19日夕方に変更された。その文章は以下の通りだ。

「小林製薬が販売した紅麹を含む健康食品を摂取された方で腎疾患等の体調不良が発生する事案が報告されています。小林製薬のほか、小林製薬以外の食品も自主回収対象となっています。これら製品を購入した方は、直ちに喫食を中止し、身体に不安や異常がある場合には、医療機関を受診するか下記の保健所にご相談ください」

「小林製薬以外の食品も自社回収対象となっている」との記載は、まるで「紅麹」そのものが危険なような印象も受ける。鳥取県生活環境部くらしの安全局くらしの安心推進課に取材した。

「厚生労働省の指針に沿って、小林製薬の紅麹原料を使用した食品が自主回収対象になるという意味です」

「全ての紅麹食品」という意味ではないとのことだが、このような記載は誤解を生み、紅麹に対する、さらなる風評被害が拡大しかねないのではないかと問うと、「全ての紅麹食品があてはまるような誤解を生む表現とのご指摘ですね。変更できるか確認します」と答え、19日夕方にHPの記載が変更された。鳥取県は紅麹に関して注意喚起しているが、紅麹食品に関する風評被害に関しては「特に対策を行っていない」とのこと。