そこで医師たちは、PAMに有効な新たな治療薬を探しています。
現在、有望株の一つとして注目されているのは「ニトロキソリン」という抗生物質であり、実験ではフォーラーネグレリアの細胞死を誘発しながら、ヒト細胞には有害な毒性を示さないことが確かめられています。
ただ現段階では実際のPAM患者に有効であるかどうかはわかっておらず、他の化学物質も含めた新薬の登場が待たれています。
フォーラーネグレリアの感染は特に暑い夏の時期ほどリスクが高くなるといわれています。
日本国内では感染例がほとんどないとはいえ、ぬるい水場に近づくのには注意しましょう。
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参考文献
‘Brain-eating’ amoebas kill nearly 100% of victims. Could new treatments change that?
https://www.livescience.com/health/viruses-infections-disease/brain-eating-amoebas-kill-nearly-100-of-victims-could-new-treatments-change-that
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
ナゾロジー 編集部