水滴が丸くなったり、コップになみなみと注いだ水の表面が丸くなるのは、すべて表面張力が原因です。

さらに、地球上のあらゆるものには、上下左右すべての方向から「大気圧」がかかっています。

そして、ティーポットを下に傾けた時、ドリンクが流れ出て行く力(重力)よりも、内側に引っ張る力(表面張力)と、下から押し上げる力(大気圧)を合わせた方が大きければ、ドリンクは出て行けなくなるのです。

そのためには、ドリンクの注ぎ口が小さい必要があります。

こうした物理学の条件を満たして初めて、ティーポットの注ぎ分けは可能になるのです。

しかも、この暗殺者のティーポット、「Grand Illusions」という海外サイトで普通に購入できます。

お値段は70ドル(だいたい8000円ほど)。

もちろん、毒殺は厳禁ですが、ちょっとした手品として知人を驚かせてみるのもいいかもしれません。

 

※本記事は、以下の動画を参考に執筆しています。上に掲載した画像は、すべてこちらの動画内から抜粋したものです。

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参考文献

This Is How the Assassin’s Teapot Works
https://interestingengineering.com/video/how-the-assassins-teapot-works?utm_source=rss&utm_medium=video&utm_content=12122021

The Assassin’s Teapot Is Weird(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=jJL0XoNBaac&t=9s

ライター

大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。