ちなみに、両方の穴を押さえると、ドリンクは出てきません。

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Credit: Steve Mould/youtube(2021)
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注ぎ分けの方法は分かったので、今度はポットの中がどうなっているのか、見てみましょう。

ポットを割ってみると、中は右と左の2つのコンパートメントに分かれています。

そのどちらも注ぎ口につながっており、加えて、左側のコンパートメントは取手の下の穴と、右側のコンパートメントは取手の上の穴とつながっています。

中は2つのコンパートメントに分かれている
中は2つのコンパートメントに分かれている / Credit: Steve Mould/youtube(2021)

では、分かりやすいようにポットの中をすかした状態で見てみましょう。

下の穴を押さえると、青色のドリンクが出ているのが分かります。

押さえる穴の位置で、注ぎ分けをコントロール
押さえる穴の位置で、注ぎ分けをコントロール / Credit: Steve Mould/youtube(2021)

黄色のドリンクは、先ほど説明したように、上の穴を押さえます。

そして、緑のドリンクはというと、どちらの穴も押さえないので、青と黄の両方が出てきて混ざり、緑色になっていたのです。

もし青色のドリンクに毒が仕込んであったとしたら、青と緑はアウト、黄色だけがセーフとなります。

これに少しアレンジを加えて、一方にコーヒーを、一方にホットミルクを入れておけば、コーヒー・ホットミルク・カフェオレの3種類が、一つのポットで注ぎ分けられます。

ホットミルクとコーヒーを入れておけば、カフェオレも作れる
ホットミルクとコーヒーを入れておけば、カフェオレも作れる / Credit: Steve Mould/youtube(2021)

それでは、穴を押さえると、なぜドリンクは出てこなくなるのでしょうか。

これはちょっとした物理学のおかげです。

それを次に見ていきましょう。

注ぎ分けを可能にする物理的メカニズム