東京都の小池知事の経歴詐称問題が再燃していますが、これについてはアゴラも4年前に追及しました。2020年6月24日の記事の再掲です。

小池百合子と同居し、“子飼い“にしたエジプト元情報相ハーテム氏(右)

 

学歴詐称で済まされない問題の核心は何か

その弱みとは小池氏がエジプト軍閥の〝子飼い”となり、カイロ大学の〝超法規的”卒業枠を得たことである。その結果、軍閥が掌握する権力構造に組み込まれてしまった。

その軍閥の最上層部に位置するのが「エジプト革命評議会」とその後継者たちであり、1954年の「カイロ大学粛清事件」以来、大学を支配下に置いている。そして、革命評議会の情報・文化・メディア責任者、ムハンマド・アブドゥルカーデル・ハーテム氏こそが、小池氏がエジプトに滞在した1970年から亡くなる2015年まで、彼女の後ろ盾であった。

後ろ盾を引き継いだのがシシ大統領であり、その傘下のエジプト国家情報部である。シシ大統領は、ハーテム氏から見れば、軍人時代の弟分タンターウィー(元国軍総司令官、2013年の軍事クーデター後の国家元首代行)の部下、つまり孫弟子にあたる人物だ。情報部はといえば、元々ハーテム氏が創設した組織である。

その裏付けとして、ハーテム氏が最高執行委員を務めていた政府系新聞アハラーム紙の記事を同記事では一部示した。今回、さらに細部にわたり分析していく。

そして問題の核心は、後ろ盾に対する見返りが何かということだ。単なる一知事の「学歴詐称」では済まされない、日本の国益にかかわる問題である。その核心について、現地メディアにおける小池氏の発言から解明していく。

まず、小池氏とハーテム氏の関係を振り返っておこう。