■「主役交代」でバランス崩れると思いきや…
伊達や酔狂などではなく、フライドチキンの皮を真に愛している商品担当者。
「本来は、フライドチキンがあっての“皮”です。今回、皮を主役にするにあたりイメージとして、某ファストフード店で販売しているフライドチキンの皮のようなサイズ感・原料の確保・味付けの均一化に苦労しました」「本来はフライドチキンを含めた、全てのバランスが整うことによって実現する味ですが、皮だけでイメージを再現することには徹底的に拘りました」と振り返っている。
フライドチキンの皮を愛するが故に、決して「フライドチキンから分離しただけの皮」という、中途半端な存在にしたくなかったのだろう。
同商品パッケージにも表記されているように、ドンキではこうした「ド偏愛めし」を多数展開している。その詳細について、担当者は「商品のポイントは、とにかく“偏愛”です」と断言。
「『フライドチキンの皮だけ弁当』を見て頂ければ一目瞭然ですが、漬物やポテトサラダなどの副菜や彩りとなるグリーンリーフやレタス、ミニトマトなどはあえて無くし、全てを米と皮に集中特化しました」と、全集中の呼吸で商品を開発している旨を語ってくれたのだ。もはや事実上の「皮柱」である。
フライドチキンの皮は立派にオカズになる、と証明してくれたドンキ。今後も、スポットライトの当たりにくい「名脇役」に着目した、ユニークな弁当が誕生することだろう。