伝統的な農業プロセスのデジタル化や農業データの集約に可能性

農業では、新しい方法や行動を取り入れるハードルが高いものだ。代々受け継がれてきた伝統的な手法が深く根付いているうえ、手法を変えることで被りうるリスクが大きく、なにより導入には費用がかかる。

今回とりあげた、アフリカで小規模農家向けにサービスを提供しているスタートアップは、そのメカニズムを理解したうえで、自然にデータを収集したり、オペレーションの効率化により事業コストや農家の負担を下げたりしながら、農家が昔からの慣れ親しんだ手法を変えずに生産性を高められるようなアプローチをとっている。それを実現させるための立役者がテクノロジーだ。アナログな農業とテックは一見関わりが薄そうにもみえるが、小規模農家の農業生産性の向上は、アフリカだからこそ、アグリテックが活躍できる領域だといえるだろう。

文・藤原梓(アフリカビジネスパートナーズ)

参考
「アフリカ農業に関する13の基礎情報」
「アフリカ業界地図:ケニアの農産物バリューチェーンの概要」

週刊アフリカビジネススヘッドラインニュース443号
週刊アフリカビジネススヘッドラインニュース589号
週刊アフリカビジネススヘッドラインニュース609号
週刊アフリカビジネス681号
週刊アフリカビジネス690号
週刊アフリカビジネス692号

≪アフリカビジネスパートナーズ プロフィール≫

https://abp.co.jp/
アフリカビジネスに特化したコンサルティングファーム。2012年設立。ケニアや南アフリカに現地法人を持ち、アフリカ40か国で新規事業立ち上げや事業拡大、スタートアップ投資に関する支援を提供。スタートアップ関連では、日本企業やCVCに対する有望スタートアップの紹介や、出資の際のデューデリジェンスを中立的な立場から提供している。2022年にはアフリカのスタートアップの調達金額やビジネスモデルを紹介した「スタートアップ白書」を発行。毎週「週刊アフリカビジネス」をメールで配信し、スタートアップの動きを日本語で提供している。