死因究明の試み

 この謎を解明するため、病理学者たちは血液と臓器のサンプルを法医学研究所に送り、1991年11月22日に裁判官の前で結果を報告した。その証言には次のように記されている。

「血液と胃内容物から検出されたカルバマゼピンの量は、テグレトールという商品名で販売されている薬の治療量に相当し、被験者が示していた複雑な病理学的症状の治療に適応されていた可能性が高い」

 テグレトールは、母親がてんかん発作の治療に使用していた薬物だった。少女が診断を受けていなかったにもかかわらず、両者ともこの薬を服用していた。薬物中毒が原因でなかったとすれば、何が肺水腫を引き起こしたのか。

 法医学者によると、「複雑な病理学的症状」には「異常な肥満」と「顕著な脾腫(脾臓の肥大)」が含まれており、これは「内分泌系の異常を示唆する可能性がある」とされたが、確認することはできなかった。つまり、エステファニアがなぜ亡くなったのかは謎のままなのだ。

 エステファニアの兄弟の一人、マキシミリアノ・グティエレスが明かしたところによると、「母は、エステファニアの周りで何か悪いことが起こっていて、彼女が死後も存在を示していると思い込んでいました…」コンセプシオンは、祖父が生前関係の良くなかった娘に復讐しようとしているのだと確信していたようだ。