さまざまな職業の世帯

 慶應幼稚舎に入学しエスカレーター式で慶應義塾大学まで上がると、大学卒業までに学費が総額2500万円かかるともいわれているが、どのような世帯の子が多いのか。

「父親が慶應義塾大学卒で大企業に勤務していたり、家業を継いでいるパターンが多いですが、近年はベンチャー企業の経営者やYouTuberなど、家が代々の資産家といったバックグラウンドではない方も多いです。たとばYouTuberの方でもネット事業の会社として法人化しているケースが多く、会社の業績が悪くなく、さまざまな行事の費用なども含めて年間150~200万円近い学費を6年間払い続けることができるようであれば、基本的には職業が理由で不合格になるということはないようです。なので、世間の想像以上にさまざまな職業の世帯が多くなってきています。

 高収入の世帯ですと、幼い頃から私立小学校受験に強いジャック幼児教育研究所や伸芽会などの幼児教室や有名私立幼稚園などに通わせることで、ある程度、お子さんを慶應幼稚舎に合格できるレベルにまで仕上げることは可能になってきます。

 ただ、入学後は長い期間にわたるママさんグループでのお付き合いを余儀なくされるので、その点は覚悟が必要です。親御さんが芸能人やスポーツ選手の場合、他のママさんから『どうして慶應に入れたのかしら』と冷ややかな視線を浴びやすいので、苦労する方も多いようです。ある芸能人の方は、ママ同士のお食事会を開いたりして、なんとかママ友たちのグループLINEに入ろうと努力していたと聞きます」(いとう氏)