ウッドパネルは、家具職人の手によって修復
――内装のリペアにも、当然こだわりはありますよね?
森さん はい。当時の姿に戻すというATSのこだわりがありますから、そこも絶対に手が抜けません。ですから、ウッドパネルの修復なども、クルマの職人ではなく、家具の修理専門の職人さんにお願いして直していただいています。また色が褪せてしまったスピードメーターの針も、必ずリペアを行います。そういった細かな部分に手を抜かないことが、ATSの矜持であると思っていますし、ダッシュボードに取り付けられた古いナビゲーションシステム、レーダー探知機の除去、派手なイルミネーションのオーディオ交換などをおこなうことで、前オーナーの痕跡を消すということも重要な作業だと考えております。その他、シート、ドアの内張り、天井、ステアリング等も入念にチェックしておりますので、ご満足いただける仕上がりになっていると思います。
あえて燃料系統、ブレーキ系統にこだわる
ーー続いて、現役当時の性能を、100%引き出せるようにする各部のリフレッシュについてご説明させていただけますか?
森さん はい。こちらは簡単にいうと、本来そのクルマが持っているパフォーマンスを100%発揮できるようにすることです。リフレッシュと聞くと、エンジン、ミッションのリフレッシュを想像される方が多いと思いますが、私共は、あえて燃料系統、ブレーキ系統のリフレッシュを重視しております。”地味”な部分にはなりますが、安全に大きく関わる部分ですので、燃料タンク・ポンプの脱着、ホース交換、ブレーキキャリパーのオーバーホール、ブレーキオイル・ホース交換、パッド・ローターの交換は必ず行います。目に見えない部分にこそ、手を入れていくのもATSのこだわりのひとつです。もちろん、エンジン、ミッションのリフレッシュにも手を抜くことはありません。