■南アフリカ

「“死刑”ではなく“私刑”で使われていた『タイヤネックレス』が、最近復活しました。タイヤネックレスとは、ガソリンを染み込ませたタイヤを首にかけて火をつけるというものです。炎でドロドロになったタイヤが全身に伝わって皮膚を溶かし、首から上は業火と黒煙で焼け爛れます。あまりの苦しさにのたうち回り、タイヤを外そうとすれば、溶けたタイヤを全身に浴びてさらに苦しさが増すばかりです」

 このタイヤネックレスは、アパルトヘイト(人種隔離政策)の負の遺産であり、もともとは白人側に立った黒人を“裏切り者”として制裁する手段だったという。

「まれにタイヤネックレスを生き延びる人もいますが、目や耳はすべて焼け落ち、首から上はただの黒い塊となります。当然、声帯も失いますから……生きた屍と化すのです」