※本記事は2015年の記事の再掲です。

 世界中の拷問を見てきた危機管理コンサルタントA氏に、拷問よりも“エグすぎる”世界の刑罰について聞いた。

「刑罰には、国家や民族の宗教的、民族的、あるいは政治的な体質が如実に反映されるんです。日本人の感覚では目を背けたくなる残虐な刑罰が、世界では今も普通に行われていますよ。今回は、僕が知る、世界各国のエグい刑罰をご紹介しましょう」

■北朝鮮

「故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の妹婿で、北朝鮮のナンバー2であった張成沢(チャン・ソンテク)は、若き独裁者・金正恩(キム・ジョンウン)に“分派活動”(裏切り)の汚名を着せられ、2013年12月に処刑されました。

 金正恩は、処刑に先立って、張成沢の部下であった2人の男を銃殺したのですが……このやり方が残忍だった。銃殺台のすぐ側に張成沢を座らせて、2人の部下に向かって戦車に搭載するような重機関銃を連射したんです。弾丸の直径が20ミリもある機関銃なので、彼らの身体は一瞬で肉片となり、グチャグチャになった脳しょうなどが張成沢に降りかかって……張成沢は、恐怖と嫌悪感で、その場で気絶したそうです」

 一瞬で肉片と化した本人たちは苦痛を感じる間もなかっただろう。しかし、グチャグチャになった部下の“肉片シャワー”を浴びた張成沢氏が気絶したのは、無理もない話だ。

「その後張成沢も銃殺され、一片の肉片も残さないように死骸は爆破されと言われています。しかし、別の情報では、張成沢への憎しみに燃えた金正恩が、空腹の犬数十匹を入れた檻に張成沢を放り込み、食い殺させたという話もあるんですよ」

 北朝鮮では犬を食べる風習があるというが、犬に食べられた人の話は聞いたことがない。思わず、張成沢氏の安らかな最期を祈らずにはいられなかった。