ショックを受けた2人だったが、発見はこれだけではなかった。カーテンで仕切られた部屋の物置きらしきスペースから何やら物音が聞こえてきて、見てみると長さ1.5メートルほどの木製の収納ボックスの中で何かが動いているような音が響いていたのである。木箱の中には何らかの生物がいるのだろうか。
恐怖に包まれながら2人がこの地域(一帯はコルホーズと呼ばれる集団農場であった)の管理当局に連絡し、すぐにやって来た男性がリュボフの遺体を確認した後に、件の木箱を開けてみるとなんと中には窮屈に身を屈めた人間の少女がいたのだ。
この少女はいったい誰なのか。髪は伸びっぱなしで身体は糞尿で汚れたこの少女を木箱から出してみると、長らく箱の中にいたせいで骨格が歪んでいて、両足は発達しておらず歩くことも立つこともできなかった。幼児ではなかったが下半身が発達していなかったので身長は60センチほどしかなかった。
また言葉を話したり理解することもなく、少女から詳しい事情を聞くこともできなかった。