■盛岡市役所に漫画を見てもらうと…

前出の通り、盛岡市の出身であるさわぐちさん。今回投稿した漫画は、友人との会話の際に聞いた話を参考にしているそうで「私個人にもガッツリ思い当たる節があったため、会話形式で漫画にしてみました」と振り返っている。

続いて、盛岡市役所の教育委員会事務局・歴史文化課の担当者にこちらの漫画を確認してもらったところ、担当者曰く「方言である可能性は低い」とのこと。「恐らくは地域性によるものでなく、『個人』によるところが大きいものではないかと思います」とも分析していたのだ。

そこで念のため、岩手県出身の女性・つばささんにも漫画を見てもらったところ、さわぐちさんの境遇に大いに共感を覚えた様子。「東京に出て数年経ちますが、未だにこの『いや』が抜けません…」「父も母も妹も、なんなら祖父母も使っており、地元の友人たちも同じ調子だったので、東京に出てくるまで特殊な表現と全く気付きませんでした…」というコメントが得られたではないか。

「こちらの漫画にもあるように『相手を不快な気分にさせてしまう可能性もあるのでは…!?』と感じ、なおそうと努力したこともあるのですが、東北出身の方が案外多いのか、これも多様性の一つとして受け入れられているのか、ただただ気付かないのか…スルーされていることも多く感じます(笑)」という分析が見られたのも微笑ましい。

また、つばささんは「東北のおばあちゃん達は、お互いに『いやいや』『いやいや』とやり取りすることが多いため、慣れない人が見ると驚くかもしれませんね」とも笑顔で補足してくれたのだ。

市役所からは「方言である」との確証は得られなかったが、ここまで地域に根付いていることを考慮すると、もはや方言としてカウントして良いのかもしれない…?