名鉄名古屋駅。言わずと知れた大都市名古屋の一大ターミナル駅です。

実はこの駅、非常に多くの特徴を持っていることをご存じでしょうか。普段利用しているだけでは気づかないそんな名鉄名古屋駅の面白さをご紹介したいと思います。

① 大ターミナルなのに2本しかない線路

4番線 南行きホーム

名鉄名古屋駅はJR、近鉄、地下鉄の名古屋駅と直結する大ターミナルです。ここから岐阜、犬山、津島、半田、セントレア、西尾、豊川、豊橋と県内や岐阜県の各方面に列車が出発します。これだけの行先があるならホームもさぞ多いのでは、とお思いでしょうが名鉄名古屋駅には北方面と南方面に向かう線路が一本ずつしかありません。

1番線 北行きホーム

この2つの線路だけで当駅を発着するすべての列車をさばいています。地方の小駅であれば運転本数も限られ十分な規模なのですが、

こちらは平日に北方面に向かう列車の時刻表です。北方面は大きく岐阜方面と犬山方面に行き先が分かれるため時刻表も別々に作られているのですが、これらがすべて1番線から発車します。

もっとも多い8時台には25本、少ない14時台でも16本の電車がやってきます。8時台だと2分に1本の列車がやってくる計算です。列車の本数なら新宿駅の方が多いですが、新宿駅は山手線、中央線、総武線が別々のホームから発車しますよね?名鉄名古屋駅はそれらがすべて同じホームにやってくるのです。1つのホームに発着する列車の本数は1日400本を超え、東京の各駅を凌ぎ日本一です。

名古屋鉄道は名岐電気鉄道と愛知電気鉄道を統合してできた鉄道会社です。両社はお互いにターミナルを持ち結ばれていませんでしたが、これを結んだ際にできたのが今の名鉄名古屋駅です。そのときにはすでに近鉄名古屋駅ができたいたため地下の構造物を避けるように作られ、このように狭い駅とならざるを得ませんでした。