■強烈な中毒反応

ゴメスさんは友人と2人でフグを普通の魚と同様に解体したあと、内臓と肝臓を取り除いて茹で、レモン汁をかけて食したのだという。すると口の中が痺れだしたため、自ら病院に向かったが、到着の8分後には心肺停止状態に陥ってしまった。

アメリカ疾病予防管理センターの報告によると、特にフグや他の海洋生物の肝臓ないし生殖腺に由来する、非常に強力な毒であるテトロドトキシンに侵されたという。

テトロドトキシンは、有毒で致死性が高く解毒剤のない化学物質のシアン化物より1,000倍以上も毒性が高く、対抗手段がないとされている。そのためフグを食べたゴメスさんと友人は、1時間もたたないうちに重篤な症状に陥っていた。