■当時存続していた首狩り・食人の慣習

 アスマット族は何世紀にもわたって、敵の首狩りをしてきたが、それは頭蓋骨崇拝も意味していた。敵の頭蓋骨の脳を取り除き、目と鼻の部分は悪霊が体に出入りするのを防ぐために閉じる。首を切った頭蓋骨は枕にしたり、骨を椀にして使用してきたという。

 部族内には性による壁はなく、男は男ともセックスをし、妻を共有し、一夫多妻制を実践していた。彼らは時々、お互いの尿を飲み、絆を結ぶ儀式では人間の血を身体中に塗る。

 彼らは、人を殺して食べると、その人物の力を我がものにして、その人自身になると信じている。誰もが亡くなった人の名前を受け継ぐか、または殺した敵にちなんだ名が付けられているということだ。

ロックフェラーの御曹司を食べた原住民がいた!? 未解決事件の全貌とは…
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)

 彼らにとってマイケルを殺すことは、オランダ人に殺された彼らの部族メンバーの“不在”を補う、彼らなりの方法だと思われる。

 彼がアスマット族に食べられたと信じられる、もう一つの理由がある。マイケルは、転覆した船から逃れた時に2つのガソリンタンクを身体に結び付けていた。もし彼が溺死しても、後から来た捜索隊によって、少なくともタンクは発見されるはずだった。

 またアスマット族の住む地域では、サメによる死亡は一度もなかったという。

 息子のマイケルが失踪すると、すぐさまロックフェラー家はニューギニアに飛び、大規模な捜索を行わせた。ジョン・F・ケネディ大統領も哀悼の意を表し、家族に支援を提供した。しかし、マイケルを発見することはできず、彼の行方は永久に不明のままとなった。

 世界で最も裕福な相続人が失踪した理由は、公式には認定されていない。しかし、彼は首狩り族によって、食べられたと多くの人々は考えている。アスマット族の首狩りの慣習は、インドネシア政府の指導により、1990年代に絶えたといわれている。

参考:「Daily Star」、「The Sun」、ほか

※当記事は2020年の記事を再編集して掲載しています。

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提供元・TOCANA

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