四輪型特定原付を安全に乗るための課題

原動機付自転車のうち、次の条件を満たすものが特定原付です。

  • 車体の長さ190cm以下、幅60cm以下

    原動機として、定格出力が0.60kW以下の電動機を用いること

    時速20km/hを超える速度を出すことができないこと

  • 走行中に最高速度の設定を変更することができないこと

  • オートマチック・トランスミッション(AT)機構がとられていること

    最高速度表示灯が備えられていること

  車体のサイズの規定がある中で四輪をつくることは、実は非常に難しい事です。四輪であるという事だけで何となく安定して走行できるように感じますが、まっすぐに走るだけではない公道走行において、この車幅の制限が非常に難しい課題でした。
車幅600㎜以下であることが必須となる特定原付では、車道と歩道を行き来する際の段差や、スピードを出して旋回する際の遠心力への対処等、ロール安定性の確保が重要な課題となります。

【解説】
車幅600㎜というのは、一般的な乗用車の車幅の1/2~1/3倍となります。
仮に車幅が1/2倍になったとして仮定した場合

  ・同じ段差高を片輪のみ乗り越えた時の車体の傾き:2倍

  ・車体が傾いた時の耐横転性:1/2倍  ※重心高さは同じとして仮定                                    
となり、車両の安定性は1/4倍となってしまいます。