「過失割合10対0でも支払いなし」

 今回の騒動は12月12日、Twitter上で「高速道路で追突事故に遭い、相手10:0で示談交渉中、相手方保険会社の損保ジャパンから連絡があり修理費・買い替えにかかる費用も支払わないと連絡があった」との投稿が端緒になった。その後、続々と損保ジャパンの対応に関する批判が相次いでいだ。

「この間のうちのもらい事故、信号停車中に追突されたんですが車の方は全額支払い完了しましたが、治療費8回分は支払えないと言ってきました 弁護士特約を使って戦うか、治療費を自分の保険から出る一時金で賄って終焉させるか、、、。尚、相手方は損保ジャパン」(原文ママ、以下同)

「私の友人。交通事故に遭い損保ジャパンから慰謝料の提示をうけたが、不服だったようで交渉の為、理由等を記入した書類を10月末に送付したが未だ届かず。可否の連絡くらいよこせばいいのに」

 相次ぐ批判に、損保ジャパンは公式Twitterアカウントを承認制に移行。一連の批判に対して「現役損保メン」と名乗る人物が発端となる投稿に対して保険業界のルールをあげたうえで、次のように反論した。

「自動車保険会社のできること・できないことはどこも同じです。なぜなら、保険会社の役割は『加害者が法的に負う範囲を補償する』立場にあるからです。

 今回の件は被害者の方には申し訳ないですが、本当によくあることなのです。加害者の保険会社がどこであろうと被害者は同じ事を言われています。

 これを機に損保ジャパンを悪く言っている方も大勢いらっしゃいますが、違う保険会社の口コミも確認してみてください。どこの保険会社も同じようなことがいっぱい書かれています。

 なぜなら、どこの保険会社も『支払いができるもの』『支払いができないもの』は決まっており、同様の経験をされた方が多くいらっしゃるからです。自動車事故はお金が絡むこともあり、感情的になりやすいのです」

 確かに自動車保険を有効活用するためには専門的な知識がいる。仮に事故に遭って混乱している状況にあっても、法律的なものの見方も必要になる。上記の反論にあるような保険業界の「常識」や「ルール」は、時代の移り変わりに沿った実情に即しているものなのだろうか。

 当サイトでは昨年末から損保ジャパン広報部に今回の炎上の件で見解を問い合わせているが、返答は得られていない。