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スズキ独自のオイル冷却システムSOCS(Suzuki Oil Cooling System)を採用し、高出力ながら環境性能にも優れた油冷単気筒エンジンを搭載している「ジクサーSF250」。SFは「スポーツ・フェアリング」の略称で、ネイキッドモデルのジクサー250に対し、カウル装着モデルであることを表している。

そのジクサーSF250でツーリングに出かけ、特長・使い勝手のよさをチェックしてみた。

写真:長谷川 徹

スズキ独自の「油冷エンジン」を搭載

ジクサーSF250はジクサー250のアップハンドルをセパレートハンドルに変更して、カウルを装着しているのが外観上の大きな違い。だが、エンジンは共通で、スズキ独自の「油冷SEPエンジン」を搭載している。SEPはSUZUKI ECO PERFORMANCEの略称で、パワフルな走りと環境性能を両立したエンジンの総称だという。

エンジンの燃焼室回りに潤滑とは独立した回路(オイルジャケット)を作成。オイルクーラーで冷やしたオイルを、直接オイルジャケットに速い速度で通すことで高い冷却効率を実現しているのがSOCSだ。
オイルクーラー裏側には冷却ファンが装備され、渋滞など無風状態でも放熱性を確保している。

油冷方式はエンジンオイルを介してエンジンを冷却し、冷却水(ラジエタークーラント)やラジエターが不要となる。スズキはかつて油冷エンジン搭載モデルを多数ラインナップしていたが、多くのモデルが生産中止となってしまった。

しかし、ジクサーSF250の油冷エンジンは冷却効率に優れるSOCSを採用するなどで排ガス規制をクリア。スズキ伝統の油冷方式に最新技術を注ぎ込むことで、最高出力26PS(19kW)、最大トルク2.2kgf・m(22N・m)と250cc単気筒エンジンとしては高出力も実現。SOHC4バルブとシンプルな構造することでコンパクト化し、軽量に仕上がっている

このジクサーSF250の油冷エンジンはアイドリング付近からトルクがスーッと立ち上がってきて、粘り強さがあるのも特長だ。1速でアイドリングのまま発進しても、エンストすることなく車体はスルスルと前進していく。試しに2速発進も行なってみたが、半クラッチとスロットルを少していねいに操作すればエンストせずに走りだせた。市街地では発進と停止を繰り返すことが多いが、極低回転でトルクが粘るのでエンストしにくく、それでいてギクシャクするほどトルクは過大ではないので、ビギナーやリターンライダーも気負わずに乗れる扱いやすさがある。

万一エンストしたとしても、スタートボタンを押すとスターターモーターが一定時間が回転する(エンジンが始動すればスターターモーターは止まる)スズキイージースタートシステムも搭載しているので、すばやい再始動が可能なのも扱いやすさになっている。

低回転でトルクが粘るので、街中の低速走行が苦にならない。軽量コンパクトなエンジンは車体の軽さにも貢献していて、取りまわしの軽さにもなっている。