「ご教示」の正しい使い方を例文で確認
ご教示は基本的に書き言葉で使われる表現です。文章で「ご教示ください」と伝えるのが一般的で、口頭で教えを乞うときは「教えていただけないでしょうか」「お聞かせください」のように伝えます。
ただ、大勢の前で挨拶をしたり相手への敬意を示したりしたいときに、話し言葉としてご教示を使うこともあります。
「ご教示」の正しい使い方の例文
ご教示は相手への敬意を示す表現です。次のように、目上の相手への敬語表現として使うのが適切です。
ご教示
- (取引先に対して)来週の会議の日程についてご教示いただけますでしょうか
- (顧客に対して)どのような点にお困りなのか、ご教示いただいてもよろしいでしょうか
- (先生に対して)この問題の解き方をご教示いただけないでしょうか
「ご教示」の間違った使い方の例文
ご教示は比較的簡単な内容を教えてもらうときに使う敬語表現です。次のように、習得に時間がかかる知識や技術を教えてもらうときや、尊大な話し方で使うのは不適切です。
ご教示
- (ご教示ではなくご教授を使うべきケース)初心者の私が〇〇を習得するには時間がかかり、大変かと存じますが、何卒ご教示ください
- (部下に対して)〇〇さん、来週の会議の日程をご教示して
- (後輩を指導する部下に対して)〇〇さん、xxさんに仕事の進め方をご教示してあげなさい
「ご教授」の正しい使い方を例文で確認
ご教授もご教示と同じく、基本的に書き言葉で使われる敬語表現です。目上の相手に使うこと、大勢の前で挨拶したり相手への敬意を示したりするときに話し言葉として使う言葉がある点もご教示同様です。
「ご教授」の正しい使い方の例文
ご教授は相手への敬意を示しながら、専門的な知識や技術など、習得に時間がかかるものを教えてもらいたいときに使う表現です。具体的には次のように使います。
ご教授
- (先生に対して)この分野について、より深くご教授いただけないでしょうか
- (上司や先輩に対して)今回の件で私の実力不足を痛感しました。次こそプロジェクトを成功させられるよう、〇〇について一からご教授いただけないでしょうか
「ご教授」の間違った使い方の例文
ご教授は習得に時間がかかる内容を教えてもらうときに使う敬語表現です。次のように、簡単なことを教えてもらうときや、尊大な話し方で使うのは不適切です。
ご教授
- (ご教授ではなくご教示を使うべきケース)私には失敗の原因がわかりません。〇〇さんのご意見をご教授いただけないでしょうか
- (部下に対して)〇〇さんは商談の進め方が下手だから、成約につながる話し方や資料を出すタイミングをご教授してあげるよ
- 後輩を指導する部下に対して)〇〇さん、xxさんにもマネジメントができるようになってほしいから、実際に仕事を見せながらご教授してあげて