同じポイントでイワナ

3日後、前日も雨でこの時期の降雨はアメマスの呼び水なのでまず確実にあのポイントにアメマスが入るはず、と考えたら行くしかないと言うことで再びチャレンジすることに。前回とは違うアプローチと言うことでスプーンの5gから始めて反応をみることにします。

晩春の里川でのルアー釣りで69cmアメマスに44cm大イワナと対面【北海道】アベレージサイズのイワナ(提供:TSURINEWSライター小峠龍英)

ボトム付近をリフト&フォールでで探ること数投、コツンと当たってきたのは前回のアメマスの三分の一のサイズのイワナ。まあ流石にそんなに調子よく行く訳ないか、とこぼしながらイワナをリリースします。アメマス、もといイワナはテリトリー意識が強い鱒族で多くの場合、そのポイントにいる1番強い=大きな魚が最初に反応することが多いので正直その日はその場所にもう大物は居ないと思い始めていました。

とりあえず今度は6gのヘビーシンキングミノーに切り替えて軽く探って上流に向うつもりでした。前回と同じルアーの色違いでフックが尺上イワナまでを想定している小さな物でしたが特に心配していませんでした。この直後、そのせいでヒヤヒヤさせられる事になります。

想定外の超大物ヒット

堰堤落ち込みにキャストしてミノーが着底するまでラインを送り込みます。その落ち込み直下は思っていたより深い部分がありそこはスプーンでは探り切れていない箇所でもありました。

着底確認後、ミノーを跳ね上げて”ブルブルッ”と波動を感じながらジャークしていきます。2回目のジャークの後3回目の跳ね上げ、のはずがいきなり”ゴンッ”とミノーが押さえつけられます。根がかりかもと思いながらも反射的にアワセを入れると途轍も無い重量感でバットの限界まで弧を描くロッドとギリギリといななくカーディナル。ボトム付近に張り付きながら走り回るアメマスのダッシュにロッドを立ててかろうじて抑え込めている状況です。

それに加えロッドが折られる可能性と細軸フックが伸ばされる2つの可能性にヒヤヒヤしながら下流に走られる事だけは阻止すべくラインテンションを保っていました。幸い大物の可能性を考慮してネットだけは本流用を用意していたのでいつでも出せるようにしていました。

69cmアメマス浮上

焦らずゆっくり、腕の疲れはとりあえず忘れてロッドワークで下流に走られないように誘導します。ドラグを微調整してあえて潜らせたり、ロッドの角度を変えることでフックが外れないようにすることおよそ10分、少し動きが鈍くなったところで魚との距離を詰めて半ば無理やりネットを突っ込んでネットインに成功します。ネットに感じるズシっとした重みを抱えながら浅瀬まで歩いて前回から残っていた石の生簀にアメマスを確保します。

晩春の里川でのルアー釣りで69cmアメマスに44cm大イワナと対面【北海道】堂々としたアメマス69cm(提供:TSURINEWSライター小峠龍英)

今年の北海道ではイワシが大量に接岸していたこともあってはち切れんばかりの超極太の胴回りはイワシを飽食していたことを示しているように見えます。また薄くピンクが乗った尾鰭と三つに割れた口はやはりイワナであることを主張しているようです。サイズを測ると69cm、今年2本目の69cmのアメマスですが本流と比べると里川小渓流でのやりとりは数段難しくかなり大変でした。フックを確認するとほとんど伸びかけていて危ないところだったようです。