■“予言”でヒトラーを激怒させる
ヒトラーが1933年に権力を握り、第二次世界大戦の足音が聞こえはじめると、ユダヤ人であるメッシングは身の危険を感じることになる。そしていったんメッシングはポーランドに戻ることにしたのだった。
予知能力もあるメッシングは、この時期に激動の時代の先行きについていくつか“予言”をしている。その中に「ヒトラーが東に向かえば彼は身を滅ぼす」という発言もあった。つまり、ドイツ軍のモスクワ侵攻作戦は失敗に終わるというのだ。そして確かにこの“予言”は的中している。
有名人の発言だけに、これはすぐにドイツにも伝わり、激怒したヒトラーはメッシングの首に懸賞金をかけたといわれている。
そして1939年にナチスによってポーランド・ワルシャウが爆撃されると、メッシングの身はさらに危険になった。運が悪いことにメッシングはゲシュタポ(ドイツの秘密警察)に捕らえられ、尋問のために収容所へと送られたのだ。
しかしここでもメッシングはサイキック能力で危機を脱することになる。収容所の職員をマインドコントロールで操って自分の代わりに牢獄に入らせ、脱出することに成功したのだ。