開発はオープンイノベーションの取り組みからスタート
もともとSMKはカメラやコネクター、タッチパネル、通信モジュールなどを取り扱う部材メーカー。
これまで、より安全性の高い社会に向け、オープンイノベーションの活動を通して多くのスタータップの最先端の技術とSMKの持つ量産製造、販売のコラボレーションという新規事業開発に取り組み、多くの実績と経験を積み重ねてきた。
年間1000社以上もの欧米、イスラエルのスタートアップ企業の技術を探索し、各種技術検証、PoC、量産化に向けた活動を続けている。
その一環として、2022年6月よりPontosenseと「子供置き去り検知センサー」「生体情報検知センサー」において協業を検討、同年12月よりPoCを進めて今回の発表に至った。
どちらの製品も2~3年後には量産、普及が見込まれる
SMKとPontosenseは2026年に「子供置き去り検知センサー」、2027年に「生体情報検知センサー」の量産化を目指している。
「子供置き去り検知センサー」はここ2~3年で世界的に義務化が進むとみられるという。一方「生体情報検知センサー」は「子供置き去り検知センサー」ほどスピード感がないものの、それでも2027年から2028年には量産、普及が見込まれている。
SMKの顧客の多くは国内外の完成車メーカーに直接部材をおろしているTier1部材メーカー。現在はその数社からの引き合いがあり、さまざまな要件を検討し製品のブラッシュアップが行われている。
特に両件とも確実性が重要で、子供の置き去りに関しては100%の検知が求められる。それでもこの数年の間にバージョンアップしていき、多くの完成車に搭載され、安全な車社会が築かれることが期待される。
(文・亀川将寛)