マッチポンプとはマッチで火を放ち、それをポンプで自ら消火するような自作自演の行為のことです。ビジネスシーンでどのように使われるのか、正しい使い方を知りたい方も多いでしょう。
本記事ではマッチポンプの意味や由来、正しい使い方を解説。マッチポンプ商法の例や、企業がマッチポンプを行うリスクも紹介します。
- マッチポンプの意味や由来、自作自演との違い
- マッチポンプの正しい使い方と例文、言い換え
- マッチポンプ商法のリスクと例
マッチポンプの意味とは
マッチポンプとは、問題を自ら起こし、それを解決して利益や評価を得ようとする行為です。
たとえば会社でわざとトラブルを起こして自ら解決策を提案したり、政治家が社会不安を煽り、それを解決する政策を提案したりなどが挙げられます。
マッチポンプの由来・語源
マッチポンプは火をつけるマッチ、火を消すために水を出すポンプを組み合わせた言葉です。由来は諸説ありますが、昭和36年の国会会議録が、マッチポンプという言葉が使われているのを確認できる最古の記録といわれています。
この記録には、「世に、いわゆるマッチポンプ方式というものがあります。右手のマッチで公共料金を上げ物価上昇の火をつけながら、左手のポンプでそれを抑止するというように、矛盾したジェスチャーを示すのでしょう。」という意味のことが書かれています。
その後、汚職事件の報道で「政界のマッチポンプ」というフレーズがたびたび使われ、この言葉が浸透したといわれています。
実は英語じゃないマッチポンプ
マッチポンプは英語の「match」とドイツ語の「pump」を組み合わせた和製英語です。実は英語ではなく英語とドイツ語を組み合わせた言葉であり、海外では通じません。
英語でマッチポンプを表現するなら、自作自演を意味する「Self-made and performed」を使うといいでしょう。
マッチポンプと自作自演の違い
マッチポンプとよく似た表現に「自作自演」があります。これらは同じ意味の言葉として捉えられがちですが、厳密には「悪質かどうか」で使い分けられます。
見返りを求める、悪質性の高い「マッチポンプ」
マッチポンプは金銭や評価などの見返りを求め、わざとトラブルを起こしてそれを解決する行為です。「悪質な自作自演」といってもいいでしょう。
悪質とは限らない「自作自演」
マッチポンプと異なり、自作自演は金銭や評価などの見返りを求めるとは限りません。もちろん悪質な自作自演もありますが、必ずしも悪質とは限らない点がマッチポンプとの違いです。