たとえば今日の15時から会社で重要な会議があるとする。君は余程のことがない限り、会議に時間通り出席するはずだ。たとえ14時50分に取引先から電話がかかってきても「これから予定があるので後でかけ直します」と伝えるだろう。

あるいはそもそも電話がかかってこないように14時30分くらいからスマホを機内モードにしているかもしれない。そう、人は予定しているとその予定を中心に行動するようになる。逆に言えば、予定していないことは実行されないのだ。

ライフスタイルデザインで知られるアメリカのベストセラー作家ティモシー・フェリスも、2020年に配信したYouTube動画でこのことを話している。

彼は「どうすれば君(ティム)のように、たくさんの仕事をこなしながら創作活動や自分自身をふりかえる内省の時間までバランスよくこなせるようになる?」という趣旨の質問に対し「バランスは見つからない。なぜなら自らスケジュールしなければならないからだ」と語った。

例として彼は、仕事を効率的にこなすために1週間のうち月曜日の予定をブロック(あらかじめ確保する)して、動画を録画、従業員と電話で通話、事務処理といった作業に充てていると話した。またブログを書く日は午前中あるいは昼食前に、あらかじめ執筆する時間を予定・確保すると言う。

彼は「カレンダーに予定しなければ実行されない。物事もうまく進まなくなるし、重要なことに手をつけられなくなる。そして僕はそのツケを払わされることになる」と語る。カレンダーに予定することがバランスよくやりたいことを行うための「(自身にとっての)唯一の手段」と説いた。

取り組みたいと思う仕事を確実に実行する秘訣。それは彼が言うように予定しておくこと。すなわち、あらかじめスケジュールしておくことなのだ。

派生する仕事に流されず、主体的に業務をこなすために必要なのはスケジュールすること。このことがわかったら、次に問題になるのは「どうやって仕事のスケジュールを立てるか」だ。

1日を2時間毎に区切る「セクション」を作る

タスクリスト(≒スケジュール)を作る際に最初に意識してほしいこと。それは1日を一定時間毎に区切る意識を持つことだ。

たとえば私の場合、仕事をしている時間を次のように2時間毎に区切って考えるようにしている。ちなみにタスク管理界隈ではこうした区切りは「セクション」と呼ばれる。

・セクションA:7時〜9時
・セクションB:9時〜11時
・セクションC:11時〜13時
・セクションD:13時〜15時
・セクションE:15時〜17時
・セクションF:17時〜19時

セクションを作るメリットは、タスクリストが作りやすくなることだ。実際にタスクリストを作る流れを説明しながら、このことを説明しよう。

エクセルでタスクリストを作る場合、まず【図】のようにセクション・区切りを作る。

たとえば今日取り組まなければいけない2つのタスクがあるとする。