学校に通えなかった人が成人後でも高校卒業資格取得可能

アフリカでは経済的・地理的な事情から学校に通えない児童がまだ多く、経済発展を遂げる南アフリカも例外ではない。同国では中等教育への進学率が100%を超える(入学年齢が低すぎる・高すぎる生徒が含まれるため)一方、高等教育になると25%と一気に下がるというレポートもある。

FoondaMateは、優秀な生徒が家庭の事情で進学できないという事態防止を目指す。Image Credits:FoondaMate

高等教育を受けられるのは大半がTao氏の家庭のような富裕層。貧困家庭に生まれた子供たちは質の良い教育が受けられず、連鎖する貧困から抜け出せない。経済格差から生じる教育格差は大きな社会問題となっている。

ただし、南アフリカの教育制度では卒業試験マトリックに合格することで高校卒業資格が得られる。実際に高校に通わなくとも、試験にパスすれば高卒と見なされるのだ。つまり、子供の頃に学校に行けなかった人でも高校卒業資格を取得できる。FoondaMateは、貧困の連鎖を断つうえで支援を提供する重要なツールなのだ。

料金を代理で支払い学生のスポンサーになれるシステムも

もう1点、FoondaMateについて抑えておきたいポイントは、利用料が払えないユーザーのために寄付できるシステムがあることだ。料金を払う自分自身がユーザーとなるのではなく、約40~800円のプランで学生たちのスポンサーになることができる。

料金を誰かのために支払うことで外国の学生を支援できる。Image Credits:FoondaMate

現時点ではFoondaMateは英語版のみで日本人が日本語で利用することはできないが(英語で数学を学ぶことで英語と数学両方の勉強にはなりそう)、スポンサーとしての利用を検討してはいかがだろうか。

参照:FoondaMate公式サイト

(文・Takasugi)