■警察の追跡
1999年2月6日、コロンビア南西の街パルミラで子供達の遺体が発見された。現場は燃やされており、その際に犯人が火傷を負ったため大慌てで逃げたためか、いくつかの遺留品が発見された。
その中には犯人のものと見られる靴、メガネ、金などもあった。科学捜査班は靴の底のすり減り方から、犯人が右足を引きずりながら歩いていたことを特定。身長は163~167cmだろうと推測された。メガネからは40~45歳に多く処方されるレンズであることから大まかな年齢、そして顔や耳の特徴が特定された。紙幣の番号からエクアドル国境の町などコロンビア中で使われた金だと判明。
当局は、犯人は少年連続殺人鬼であることは間違いないと睨み、遺留品から特定した特徴をもとに児童性虐待関連の犯罪で前科のある者の中から、25人まで容疑者を絞った。
そんな中、ボヤカ県のトゥンハで1996年に発生した少年殺害の事件の概要が、捜査中の少年連続殺人事件と極似していることが分かった。その事件の容疑者は25人の中にいた。男の名前はルイス・ガラビート。このルイスが少年連続殺人鬼だと当局が色めき立ったその時、イヴァン・サボガルが行方不明になったと母親から届け出があったのだ。