韓国政府が医学生の受け入れ枠を増やす計画に対し、医師たちの抗議が高まっている。すでに研修医と若手医師の数千人が辞任し、医療システムは混乱に陥っているという。『The Independent』がレポートしている。
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■韓国の医師の大多数が辞任
韓国では、政府が医学生の受け入れ枠を増やす取り組みを不服とし、若手医師と研修医が次々と辞任。医療システムが混乱状態に陥っているという。
パク・ミンス保健副大臣は記者に対し、これまでに7,813人の研修医が勤務報告をせず、8,800人以上の若手医師が辞職したと明かした。この人数は、研修医労働力全体の71%に相当するのだという。
韓国は主要経済国の中で医師対患者比率が最も低く、最近では政府が現行の年間枠3,000人に2,000人の人員追加を提案していた。これに対し医師らは、街頭で「医療の終わり」と書かれた標語を掲げて抗議活動を起こしている。
ストライキを行う医師たちは、医師育成には時間を要するため、専門分野での実際の不足の解決策にはなり得ないと主張する。また悪環境で低賃金の状況では、医療サービスの質を低下させる可能性があるとも指摘しているのだという。