医療・救急時
このような田舎暮らしをしていて一番不安に感じるのが医療です。150km圏内に医師が常駐している医療機関はなく、隣町には看護師が常駐しており、そこに週1回だけ医師の訪問があります。
オーストラリアでは患者が直接専門医にかかることができず、まずは自分のかかりつけ医に見てもらうのが原則ですが、みなさん何百kmも離れたかかりつけ医に行っています。私たちのかかりつけ医は自宅から350km離れています。
非常事態ではないときならばこれでも仕方ないですが、救急時は大変です。実際に自宅から救急車を呼んだことがありますが、到着まで1時間かかり、救急隊が迷子にならぬようにと主要道路まで車で出て待機する必要がありました。
救急隊は地元のボランティア員のみで構成されているので医療行為ができず、最寄りの看護師のいる場所まで運ばれ、そこからオンライン医師との相談で200km先の大きな病院に送られるか決められます。
実際に夫が救急車で運ばれたときは、救急車を呼んでから病院に着いたのは6時間後のことでした。
ちなみに、事故や火災が発生した場合も地元ボランティアによるエマージェンシーサービスが発動します。
自給自足とDIY
ここまで読んでもらうと、とにかく全てが遠いことが分かってもらえると思います。買い物ひとつで往復300km移動になるので、自給自足やDIYな暮らしになってきます。
家庭菜園では夏には約30種類の野菜や果物を育て、たくさん採れたものは乾燥させたりピクルスにしたり、冷暗所で長期保存したり。
<ある日の家庭菜園からの収穫物>
たんぱく源にはニワトリやカモ、ガチョウや七面鳥の卵と肉、ヤギ農家でもあるので肉には困りません。
池ではシルバーパーチというスズキの一種を養殖しており、ダムにはヤビーという食用ザリガニもいます。
買い物は基本的に月に1回で足りるようにしており、買い物時に足りない野菜や調味料、ロングライフミルク、チーズ、お菓子などを大量に買います。
うちの夫はファーマーかつ、建築仕事をしているので、車や家の修理、土木作業など全て1人でおこなうことができます。
<寝室にお風呂場を増築。配管も全てDIY>