電気に頼らない暮らし
電気は通っているものの、悪天候やブッシュファイヤーの影響で停電になることもしばしばあるので、電気に頼りきった暮らしはできません。
例えば水道。日本で暮しているときはあまり意識していませんでしたが、蛇口から水が出てくるためには、ほとんどの場合電気ポンプが使われています。つまり、停電時には断水状態になってしまいますよね。
うちでは家よりも高い位置に貯水タンクを設置しているので、水は重力のみで蛇口から出てくるようにしています。電気があるうちに雨水タンクからこのタンクに水をポンプで移動させており、常に1週間分の水が電気なしでも使えるようにしています。
給湯器は薪で沸かすものです。
家には冷房なし、暖房は薪ストーブのみです。
私の住んでいる地域だと夏の日中の平均気温は26℃でドライ、朝晩は15℃くらいなので快適です。家の造りも昔ながらのもので家の周りにベランダがあり、これが直射日光を家の中に入らせない構造にしています。日本でいうところの縁側ですね。
年に数回ほど40℃近く暑くなることもありますが、そういう日は早朝から窓を全開にして冷気を取り込み、日が差すころには窓とカーテンを全部締め切るという方法で、1日中それなりに快適に過ごせます。
冷蔵庫は確実に電気に頼っていますが、冷凍庫には常に5Lバケツサイズの氷を数個作っており、停電時にはそれを冷蔵庫に入れています。
しかし、あまりにも食料が多いときはジェネレーターを使っています。
郵便や宅配サービス
こんなに田舎ですが、郵便物や宅急便は届きます!ただし、月水金のみの配達です。私たちのように敷地の広い農場に住んでいると、家のドアまで届けてくれることはなく、配達は主要道路までしか持ってきてくれません。
すなわち、郵便受けは家から離れた主要道路沿いに設置されます。我が家の場合は家から郵便受けまで3km離れています。
自分で待ち伏せをする以外に配達を対面でされることがないので、郵便受けは段ボール箱でも入るように大きなものを使用。
それにも入らないような大きな物が配達されるときは、『茂みに隠して置いたから早めに取りに行ってください』と連絡がきます。自分が外出中のときは近所の人に茂みまで取りに行ってもらっています。
家具などの大きな物になると100km先の営業所止まりになり、自分でトラックやトレーラーを牽引して取りに行かないといけません。
こんな感じなので、書留だろうがサインなしで配達が完了されてしまいます。食べ物のデリバリーサービスの場合は?と思われるかもしれませんが、この地にはそんなものは存在しません。