■飲料水確保にも苦慮

パナマ運河に導入されている湖は、国民の飲料水の水源にもなっており、最近の雨不足による塩分濃度の上昇が問題視されている。パナマ運河庁は、海水を飲料水にするための淡水化システムの導入も検討しているが、それには高コストな上に膨大なエネルギーを要するという。

他にも検討されているのが、1940年代から存在するという雲を人工的に作り雨を降らせるという方法。しかしいずれも莫大な資金投資になるため、船舶や輸送コストを押し上げることになってしまうそうだ。

地元の船舶会社によると、パナマ運河の混乱が原因で、テキスタイルから食品まで200万トンの貨物の出荷が遅れている。パナマ運河を通る貿易量はピーク時から49%減少しており、今後ますます不安定になると予測されている。

(取材・文/Sirabee 編集部・本間才子)

提供元・Sirabee

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