■法務省「読んでも問題ない」

続いては法務省「矯正局」に、こちらの閲覧票について尋ねてみる。

すると回答に先駆け、担当者は「今回話題となったものが、本物であると断定はできかねます」と前置き。確かに写真に写った用紙には「施設名」などの表記がないため、実際に受刑施設で使用されていたものではない…という可能性もあるだろう。

その上で「刑事収容施設法に基づき、改善・更生に支障が生じる可能性がある場合、そうした書籍は強制処分となります。しかし『読んでも問題ないだろう』と判断された場合、閲覧の許可として貼られるのが『自弁書籍等閲覧票』です」と、説明してくれたのだった。

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(画像=『Sirabee』より引用)

刑事施設内では物の貸し借り・譲渡がルールで制限されているため、トラブル防止等の観点からも、こちらの閲覧票が重要になってくるのだ。

なお、受刑期間が終了した後の閲覧票の処分については特に共通のルールが設けられてなく、施設によって異なる模様。しかし一般的には「書籍から剥がす」ケースが多いため、今回の写真集から発見された閲覧票は、やはり「剥がし忘れ」と考えられる。

また「自弁書籍等閲覧票」が貼られた書籍を(そうとは知らず)購入・所持する行為に関しても、法的な問題はないとのこと。

今回の取材内容を総括するとやはり、えなこをはじめとするコスプレイヤーたちの写真が「受刑者の改善・更生にプラスとなる(悪影響を与えない)」と判断された可能性が非常に高いのだ。

様々な場所で人々に夢と希望を与える「コスプレイヤー」という憧れの存在に、改めて敬意を表したい。