修学旅行に際し事前に教員が7~8万円を徴収される

 教育現場の独特な慣習も教員の負荷を増長させている。少し前にはある学校教師がSNS上に「1年目で担任ってやっぱしんどすぎる…大学卒業して何もわからないのに、生徒指導、電話対応、事務作業、教材研究、会議、保護者対応ともうすることがたくさんすぎる」と投稿し、大きな反響を呼んだ。

 このほか、修学旅行に際し事前に教員が7~8万円を徴収されるケースもある。当サイトは23年6月10日付け記事でその実態を報じていたが、以下に再掲載する。

――以下、再掲載――

 中学校の修学旅行に随行する教員が個人で一人当たり8万円もの支払いを余儀なくされる――。そんなTwitter投稿が議論を呼んでいる。業務としての出張、しかも修学旅行の随行ともなれば早朝から深夜の対応に至るまで、教員は連日にわたり事実上24時間勤務が強いられるといっても過言ではないが、果たして個人の費用負担となっているというのは事実なのか――。関係者に取材した。

 一般的には小学校では6年生時、中学校では3年生時に行われる修学旅行。生徒にとっては学校生活の思い出の1ページに残る一大行事だが、教員にとっては大変な労力を強いられる「過酷な業務」でもある。

「数十人から100人規模の子どもの集団を一切のトラブルなく遠方へ旅行させなければならないというのが、どれだけ大変なことか、想像を超えるものがある。修学旅行中は普段温和な先生でも険悪になるなんてことも珍しくないが、基本的には連日睡眠がとれない状況が続き、少しでもトラブルが起きれば全体のスケジュールに支障が生じかねないので、そのピリつきぶりは半端ではない。加えて、旅行中に限らず、事前の準備や事後の処理など、やらなければならない業務が膨大で、それを日々の授業の準備や部活動指導の合間にこなさなければならず、そうしたことが重なった結果、旅行中に何気ない行動をした生徒にブチぎれしてしまう羽目になる。

 今の時代、国内に限らず海外への旅行経験が豊富な子も珍しくなく、また家庭にのしかかる出費もバカにならないので、はっきりいって、もう修学旅行はなくしてもよいと思う。

 ちなみに土日に部活の試合や大会などで遠征する場合、さすがに交通費は支給されるが、食事代は自腹どころか、わずかながらの日当は出るものの休日出勤分の残業代はしっかりとは出ず、タダ働きとなる」(中学校教員)