5.パレイドリア
日常生活の中で時折見間違いをすることは誰にでもあることだが、パレイドリアは見た対象に親しみのあるパターンを投影して認識してしまう心理現象である。満月の月面に餅をつくウサギを見たり、壁のシミが人の顔に見えたりすることなどのことだ。
2年前のタンタ大学主導の研究では、超常現象を体験したと主張する者を含む82人の参加者にアナログテレビの“砂嵐”ノイズのようなパターンの画像が見せられた。
超常現象を体験したことがあると主張する参加者は、これらの画像の中で“顔”を見つける可能性が有意に高かったのだ。
ルイーズ・ゴダード・クローリー博士はまた、2つの無関係な出来事や経験の間に関係があると認識する傾向である「幻想的な相関関係」がこれに寄与している可能性があると確信している。
「幽霊の目撃という文脈で、誰かが特定の出来事や出来事(奇妙な音や偶然の一致など)を幽霊の存在と結びつけるかもしれません」(ルイーズ・ゴダード・クローリー博士)
この知覚された相関関係は、たとえその関連性が客観的な証拠に基づいていないとしても、“幽霊”を見たという信念を強化する可能性がある。
「悲しみに暮れているとき、または重大な喪失を経験しているとき、亡くなった愛する人たちからの連絡や訪問として解釈する経験に敏感になるのはよくあることです。これらの経験には、失われた人々を見たり、その存在を感じたりすることが含まれており、幽霊や霊魂への信仰につながる可能性があります」(ルイーズ・ゴダード・クローリー博士)
やはり超常現象を信じている者ほど“幽霊”を見やすいようである。このように“幽霊”の科学的な説明はいくつかあるわけだが、かといってすべての幽霊を幻覚であると高を括ってしまうのは真実を見誤うことにもなりかねない。あらゆる可能性に心を開いておきたいものだ。
参考:「Daily Mail」ほか
仲田しんじ
場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji
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文・仲田しんじ/提供元・TOCANA
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