■「コロナ禍を受けて…」
25年卒業予定の学生達は、大学4年間のいずれかでコロナ禍による「自粛」を経験している。入学前にやろうと思っていたことをできなかった学生も少なくない。こうした状況を受けて、採用する側も面接で学生達を新たな視点で見るようにしているようだ。
寺口氏は、「コロナ禍を受けて、何を考えてどう行動したかを聞くようにしているそうです。例えば、留学が目標だったものの海外へ行けずに終わったのか、留学はできなくても日本で海外の人が集まる場に足を運んだなど、変化を受けて何をしたかを重視しているそうです。仕事でも変化を受けてどう行動するか求められますからね」と話す。
昨今の学生が企業に求めるものの一つとして、「自分のやりたい職種」があるという。ただ、ここでも「自信のなさ」が見受けられるという。
寺口氏からは、「もちろん、専門性を付けたい学生もいますが、ネガティブな理由で仕事の幅を狭めている学生も少なくありません。例えば、『自分は人と話すのが苦手だから営業はできなさそう』といった具合に、今の苦手意識で選択肢を減らしてしまうんです。人事の方は、『早い段階で自分の可能性を限定しないでほしい』とお話されています」という回答が。
「TOEICで◯◯点取った」「4カ国語話せる」といった実績が一つのアピールポイントになるのは間違いない。ただ、そうした実績がないからといって悲観的にならず、大学生活でどのように考えて取り組んだかをアピールしてほしい。