初参加フジッコの狙いは
フジッコは今回が初参加で、取締役上席執行役員の寺嶋浩美氏にその狙いを聞いた。

「当社では広報室を昨年初めて立ち上げました。商品の広告宣伝を担当する宣伝部はあったのですが、今は商品に込めたさまざまな企業理念や姿勢を伝えることが重要な時代だからです。そして、働き方改革やSDGsへの取り組みも発信するという体制を社内で整えてきました。ただ、そうは言っても、やはり記者さんたちと直接お会いするのは、これまでの人間関係づくりがなかっただけに、本当にすごく難しいことだと感じました。さらに、コロナ禍で記者さんも在宅で仕事をされたりすることが増える中で、当社の情報を発信させていただくことがなかなかできにくくなっていました。
今年も新商品をどうやってお知らせしていこうかと考えたときに、もちろん自社で新商品発表会を開催することも検討に上がったのですが、やはり一社で呼べる記者さんは限られてしまうので規模の小さなものになってしまうのが課題でした。そんなとき、今回の合同記者発表会にお誘いいただき参加することになりました」(寺嶋氏)
同社がプレゼンしたのは、昆布生産地で起きている2つの危機であり、海から引き上げた昆布を乾燥させる工程が実は昆布漁師にとって重労働であることを訴えた。その問題を解決すべく同社は生昆布を使って商品化に取り組み、そこから生まれた新商品が「ふじっ子煮MIRAI」だ。乾燥作業を省くことで漁師たちの労働負担が軽減されたという。まさにSDGsの発想から生まれた商品といえる。
寺嶋氏は、今回初参加してみて貴重な機会であると実感したと話す。
「展示会や試食会はこれまでもずっとやってきましたが、こうしてメディアの皆さんにきちっと商品説明でき、試食していただけるという発表会というのはありませんでした。記者クラブにお邪魔して商品をサンプリングさせていただいたりはしていましたが、試食後すぐに感想を伺うことはできませんでした。リアルな相互コミュニケーションの場に感謝しています」(同)
メディア関係者にとっても業界トレンドやメーカーの意識を知るうえで、こうしたイベントは貴重な場であることは間違いない。
(文=横山渉/ジャーナリスト)
提供元・Business Journal
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