生身の担当者がコミュニケーションする大切さ
「ネタマッチ合同記者発表会」の主催はエムスリー・カンパニー。同社は食品やヘルスケア分野に特化してマーケティングコンサルティングなどを提供するPR会社で、食品・ヘルスケア企業と各種メディアをつなぐマッチングサイト「ネタマッチ」を軸に食品企業の広報活動を支援している。同社代表の松本淳氏に合同記者発表会立ち上げの経緯を聞いた。

「2020年にコロナ禍となり、メディア関係者と広報活動を代行する私たちがなかなかコミュニケーションを取りづらくなりました。そこで、私たちがオンライン上で情報発信して、メディアの皆さんが取材対象に直接会わなくても情報収集できる場を作りたいと考え、新しいサイトを立ち上げました。それがネタマッチというメディアです。もともとその背景には、企業の皆さんの広報活動を内製化することをサポートしたいという思いがありました。PR会社に出すとか、広報会社に出すのではなく、ご自身たちでできるような形にしていくことも私たちの役割の1つだと思っており、合同記者発表会という形になりました。また、企業の皆さんとメディアの皆さんがコミュニケーションを取りやすくする場を作りたいということもあり、ブース出展もしていただいています」(松本氏)
今回も出展しているのは大手一流企業ばかりで、毎日のようにテレビCMで見ている会社もある。広告市場全体で言えば、新聞やテレビなどオールドメディアの広告費は毎年減り続け、企業広告はウェブコミュニケーションが中心になってきた。
「必ずしもすべてオンラインにすれば良いと思っているわけでもなく、アナログでやる部分、要は生身の人たちがコミュニケーションするということが広報活動にとってすごく重要だと考えています。相互コミュニケーションしやすい場はオートメーション化してオンラインにしたりデジタルにして、メディアの皆さんと企業の皆さんの距離を近づける、というのが大事かなと思っています」(同)