チャート:住宅関連のCPIは高止まりも、漸く頭打ちの兆し
(作成:My Big Apple NY)
物価が高止まりするなか、実質賃金の伸びを押し下げ続けました。4月の実質平均時給は前年同月比0.5%下落、2021年9月のマイナス幅に並んだ。ただし、生産労働者・非管理職は0.3%上昇し、こちらは2021年3月以来のプラスに転じた前月に続き伸びを狭めつつ上昇しました。
チャート:実質賃金の下落を続けたものの、下げ幅は縮小
(作成:My Big Apple NY)
以上の結果を踏まえると、米CPIはゆるやかながら鈍化トレンドに向かいつつあるようにみえます。FOMC参加者のなかで、明確に信用動向に注意を払うシカゴ連銀のグールズビー総裁は、この結果に安堵していることでしょう。なお、バイデン大統領に近い人物は4月、インフレ最優先の姿勢から信用動向を重視する姿勢にシフトしています。
チャート:バイデン政権関係者、4月の主な発言内容
(作成:My Big Apple NY)
このトーンが続くのか、今後飛び出す発言が待たれます。
編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK –」2023年5月10日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。