目次
カリスマ創業者が見届けた最後の傑作
エンジンが気持ちいいオープンスポーツこそホンダの真骨頂?
カリスマ創業者が見届けた最後の傑作
過去にMOBYから「推し車」として紹介した車種のうち、特に反響が高かった記事をリメイクする「推し車リバイバル」、今回は1990年代軽スポーツABCの「B」、ホンダ ビートを紹介します。
カリスマ創業者・本田宗一郎氏が最後に新車発表会を見届けた車種であり、ミッドシップではあるものの後輪駆動のオープンスポーツということから、1960年代の「S」も思い出させた、いかにもバブル期の日本車らしい名車を振り返りましょう。
エンジンが気持ちいいオープンスポーツこそホンダの真骨頂?
1963年、DOHC360ccエンジンを積む驚異の軽トラ「T360」に続き発売された小型オープンスポーツ、DOHC531ccの「S500」で4輪車市場に参入したホンダ。
その後はT360に続くTN系の軽トラや、大ヒットとなった軽乗用車N360で足場を固めつつ、小型ライトバンのL700(後にL800)、小型ピックアップトラックのP700(同P800)、それらをベースにしたものの未発売に終わった小型2ドアセダンのN800を開発します。
その一方で初心忘れるべからず、S500を発展させて大排気量化したS600、さらに最終発展型のS800を1970年まで販売しており、その後にホンダ1300の失敗やシビック、アコードの大成功を経ても、カーマニアにとって「ホンダS」の伝説は忘れがたかったものです。
「リッター100馬力のDOHC VTECもいいけど、ホンダといえばやっぱり後輪駆動のオープンスポーツだよな!いつになったら出るんだ?」
そんな想いはホンダが第2期F1で順調な成功を収めつつあった頃から根強く、環境対策でシビックに注力するため、スポーツ路線をやめた時期は過去の話、シビックだってグループAレースで頑張ってるんだし、そろそろ…と思われていたのが1990年頃のお話。