収益モデルやコンテンツの工夫がカギ

ここまで見てきたように、アフリカの教育産業では教育を提供する側、受ける側の両方が課題を抱えており、企業にとってはチャンスが眠っている領域といえる。一方で、顧客である学生や教育機関は支払い能力が低いケースも少なくないため、事業として成り立たせるには、たとえばサブスクリプションで利用開始のハードルを下げるといった収益モデルの工夫が有効となる。より支払い能力が高い顧客を獲得すべく、チュニジアのGOMYCODEが提供するITスキルトレーニングのように、企業からのニーズが見込めるコンテンツを用意することも一案となる。

文・藤原梓(アフリカビジネスパートナーズ)

参考:
週刊アフリカビジネススヘッドラインニュース577号(2021年12月20日号)
週刊アフリカビジネススヘッドラインニュース601号(2022年6月20日号)
週刊アフリカビジネススヘッドラインニュース603号(2022年7月4日号)
週刊アフリカビジネススヘッドラインニュース654号(2023年7月17日号)
週刊アフリカビジネス673号(2023年11月27日号)

≪アフリカビジネスパートナーズ プロフィール≫
https://abp.co.jp/
アフリカビジネスに特化したコンサルティングファーム。2012年設立。ケニアや南アフリカに現地法人を持ち、アフリカ40か国で新規事業立ち上げや事業拡大、スタートアップ投資に関する支援を提供。スタートアップ関連では、日本企業やCVCに対する有望スタートアップの紹介や、出資の際のデューデリジェンスを中立的な立場から提供している。

2022年にはアフリカのスタートアップの調達金額やビジネスモデルを紹介した「スタートアップ白書」を発行。毎週「週刊アフリカビジネス」をメールで配信し、スタートアップの動きを日本語で提供している。