日本には高速鉄道の「新幹線」と普通列車が走る「在来線」があります。もちろん新幹線の最高速度は320キロと、在来線より圧倒的に速いのが特徴ですが、それ以外にも両者には大きな違いがあるのです。そこで今回は、ガチ乗り鉄の筆者が、今さら聞けない新幹線と在来線の違いを解説したいと思います。
【目次】
1.新幹線ができるまで「在来線」という名称はなかった!
2.【1】最高速度は新幹線のほうが2倍も速い
1.新幹線ができるまで「在来線」という名称はなかった!
皆さんご存じのとおり、「新幹線」は1964年に開業した高速鉄道で、当初は東京-大阪間で東海道新幹線が運行されました。
開業当時の最大速度は210キロでしたが、現在では285キロまでスピードアップされ、東京-新大阪間を最短2時間22分で運行しています。
もちろん、今では東海道新幹線だけでなく、山陽、東北、上越、山形、秋田、北陸、九州、北海道と日本の主要都市を新幹線が結んでいます。
また、将来的には北海道の札幌や、北陸新幹線の京都への延伸なども計画されているのです。
これに対し「在来線」は新幹線以外の路線のことを言いますが、国鉄時代から通勤・通学の交通手段として利用されています。
在来線には鈍行、快速、特急と複数の種別がありますが、特急券が必要となる特急列車が最速なのは言うまでもありません。
ちなみに、新幹線ができるまで在来線という名称はなく、新幹線と区別するために新たに在来線という言葉が生まれました。
それでは、このあとじっくりと新幹線と在来線の違いを解説していきましょう。
2.【1】最高速度は新幹線のほうが2倍も速い
新幹線と在来線の違いは、当然「最高速度」にあります。
現在、新幹線の最高速度は東北・秋田新幹線の時速320キロですが、在来線では京成電鉄の「スカイライナー」が最速となります。
それでもスカイライナーは最大時速160キロですので、新幹線のほうが在来線よりも2倍も速いことになります。
また、JRの特急列車の最速は時速130キロですので、やはり新幹線のほうが圧倒的に速いことが分かります。
この速度の違いは線路の形が大きな要因。新幹線は最初から速度を上げるためにカーブの少ない構造になっています。
しかし、在来線の線路はカーブが非常に多く、もともとスピードを出すように設計されていません。
したがって、在来線は新幹線のように最高速度を上げることができず、JRの場合は特急でも最大時速130キロまでとなっているのです。