やっぱりカード情報もクレクレされる
その後の画面では、やはりカード情報を抜かれるようで、番号やらなにやら頂戴のオンパレード。
しょうがないので、とりあえず「ダミー」のカード番号を入れて先に進みます。
するとその先ではワンタイムパスワードの設定として、再び携帯電話番号が求められました。
ははーん、デタラメな番号だと意味がないからこれで正しい携帯電話番号を入手するわけだな。
なお、もしここで電話番号を渡してしまうと、ウザい営業が日夜問わずかかってきたり、しょうもないSMSがいっぱい届くようになります。これは過去の潜入から経験ずみ。よって、適当な番号を入力。
すると、ここから先は永久ループ。なかなか進まなくなりました。まあ、詐欺側にしてみたら携帯電話やカード情報も無事に盗んだあとなので、これで十分なのでしょう。本物の番号ならば。
ちなみにですが、本物の東京電力のサイトと偽物ではUI(ユーザーインターフェース)が若干異なります。怪しいメールだとおもうけれど、真偽がわからない……と不安なときは、「自分で検索して本物のサイトを見に行くだけ」で被害を避けられる可能性が高まります。ぜひクセづけるようにしてみてください。
本物なのに疑ってしまうクセ
さて、調査はここまでで終了しましたが、実はこの話ちょっとした後日談がありました。
今回、リクエストをよせてくれた情報提供者(読者)より、再び連絡が……今度はイオンを名乗る相手から「入金確認が取れていない」というSMSが届いたそうです。
もちろんこれも「架空請求」だろう……と調べてみると、相手の番号は正式なものでした。イオンは昨今の詐欺対策の一つとして、問い合わせに使用しているメールアドレスおよびSMS用の番号を公開しています。本物かどうか悩ましいときは、一度ネットで検索してみるといいでしょう。
ということで情報提供者はその後、引き落としができないと困るので、自分の口座にちゃんとお金を入れたとのことでした。
それにしても、直前に東京電力の「架空請求」が届いていただけに、今回の情報提供者のようにこの手のSMSを、すなおに信じられない人が増えているのではないでしょうか。
結果、もしかしたら、相手を疑って引き落としができないままになってしまい、信用情報に傷をつけてしまう……なんてこともあるかも。これはある意味、由々しき事態なのかもしれません。
(たまちゃん)
提供元・おたくま経済新聞
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