ワサビの臭いで火事を知らせる火災報知器がある

火事が起こっていることを知らせる火災報知器。ほとんどのものはサイレンやベルなど音で周囲に知らせますが、中には異なるタイプのものも存在します。

それが火事が起こるとワサビの辛い匂いを周囲に撒き散らして知らせるという報知器です。これはもともと耳が聞こえにくい人や老人でも危険を察知させることができないかということで、嗅覚に働きかけるというコンセプトのもと開発されたシステムで、ワサビという匂いは強すぎず、適度に人に刺激を与えることができるという理由でたどりついたそうです。ちなみに睡眠中に実際に作動させる臨床実験を行った結果、14人中13人が目を覚ましたという結果も出ており、効果も確かめられているようです。

この報知器を開発したメンバーは、その功績から2011年にノーベル賞のパロディとして知られるイグノーベル賞の化学賞を受賞しました。役立つ発明でありながら、ワサビを使ったというユニークさが目を引いて受賞したのかもしれません。