母子健康手帳は日本で生まれ、世界で普及した

子どもが生まれたときにもらう母子健康手帳。現在、世界で赤ちゃんを生んだ母親のうち、およそ16%、冊数にすると年間2200万冊ほどが使われているそうです。この母子健康手帳、誕生したのは日本で、それが世界に伝わって現在、多くの人に役立っています。

もともと母子健康手帳は1948年にそれまで使われていた妊産婦手帳と乳幼児体力手帳が統合される形で母子手帳という名称で誕生しました。その活用のおかげもあってか、日本では母親と子どもの死亡率が少ない国のひとつになっています。

そこに目をつけたJICA(国際協力機構)は、母親と子どもの命と健康を守るために開発途上国を中心として母子健康手帳の普及をはかり、現在、さまざまな国が導入するようになりました。

現在、多くの国で普及していることでわかるように、母子健康手帳は実際に母親や子どもの健康管理に役立っているようで、国によっては子どもが生まれた母親が所持することを義務付けています。日本が始めたシステムが世界で役立っていると思うと、非常に誇らしく思えてきます。

烏龍茶がヒットしたのは、ウイスキーに色が似ていたから

1981年に日本に伝わり、現在でも国民に親しまれている烏龍茶。80年代に起こった健康ブームも受けて大ヒットし、現在では定番商品としてその地位を築いています。そんな烏龍茶が世間に認知されるきっかけのひとつに、スナックやバーといったお酒を提供するお店があったというのはご存知でしょうか?

烏龍茶を最初に販売したのはサントリーで、お酒を割るためにと烏龍茶を提供したことで出回ったのですが、その烏龍茶の色がウイスキーに似ていたことがヒットにつながりました。あまりお酒を飲めないホステスさんたちが、場の雰囲気を壊さずにお酒の代わりに飲めるという理由で人気となり、そこからお客さんにも伝わり、健康にも良いという評判も相まって人気商品となっていったのです。

当時まだ家で作って飲むものというイメージが強かったお茶が商品化されてここまでヒットしたきっかけは、夜の世界の影響が大きかったというわけです。

「ハンコの正式な名称が印鑑」。そう考えている人は結構多いのではないでしょうか?実は本来このハンコと印鑑、まったく別物だったりします。

実は「印鑑」というものは、役所や銀行などに登録してあるハンコの印影のことを言います。われわれが普段ハンコと呼んでいるものは正確には「印章」と呼び、「印鑑」とは違うものというわけです。

もともと「印鑑」の「鑑」という字はハンコが本物かどうかを確認するために、印影の照合に使っていた「鑑(かがみ)」という台帳に由来します。そのことからいつしかこの鏡と呼ばれていた台帳は「印鑑」と呼ばれるようになり、その印影のことも「印鑑」と呼ばれるようになったそうです。

とはいえ、現在では辞書を見ても印鑑はハンコ自体のことを指すなどと書かれているため、その違いは曖昧なものとなっています。ただ、気になる人はいるかもしれないので、その知識だけでも頭に入れておくといいかもしれません。