この2人の巨人の思想が論理の組み立てとして同じとはまったく思わないが、共著もあるし、肌合いとしては目指すところの共通性は強いから、あってもおかしくない話だ。

戦争中の思想弾圧で、創始者である牧口常三郎を獄死させられたことが、創価学会による政治への進出の原点なら、苦労して立ち上げた企業を戦争で台無しにされたことが松下の政治への関心の根源にある、そういう意味でも共通性は高い。

松下幸之助の国防意識は高かったが、戦争への憎悪もまた強かったし、それは、松下と池田がともに日中友好に並外れた執念を燃やしたことにも共通に表れている。

パナソニックは早くから中国に進出し、天安門事件のような混乱のときでも最後まで踏みとどまった。

中国の程永華・元駐日大使は創価大学の出身だが、これは、中国の若者にとって海外で学ぶことが難しかった時代に創価大学が多くの中国人学生を受け入れたことは、画期的なことだった。

松下幸之助氏(パナソニックHPより)と池田大作氏(創価学会HPより)

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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