意思疎通のための言語習得も
ー英語が堪能ですが、どのように勉強したのですか?
三好:ベルギーに行く前から一応英会話に行っていて。(海外に)行くつもりだったんでやってましたけど、でもいざベルギーに行ったらそもそも英語圏でもない。ぼくも誰かと会話することがあまりなかったから、自分が思っていた英語よりもすごくフランクな感じで、もう最初は何を言っているのか全然分からなくて。ただ、別にサッカーすれば良いので言葉なんて分からなくても。
伊東純也くんがゲンク(KRCヘンク)にいて、あの人なんて未だに喋れるのかよく分からないけど「何も分かんねーよ」って言ってたんで(笑)「そうか、そういう人もいるんだ」って思ったら全然余裕じゃんって(笑)。でも、喋れるに越したことはないじゃないですか。だからちょっとずつやっている感じで、いまだに勉強中です。
ー現地のバーミンガムサポーターからは三好選手の英語は好評です。
三好:それこそここはイギリスだから。英語圏だから普段からみんな英語喋っているじゃないですか。毎日集中してやれば少しずつでもアップデートできる。いまだに英語の先生に家に来てもらったりしています。1ヶ月くらい前まで外国人の先生に週2で来てもらってて。それはベルギーの時もやっていました。
ー努力家なんですね!
三好:いや、暇じゃないですか!だって練習は午前で終わるし、どうせ海外にいるし何かサッカー以外にも身につけるとなったら語学ぐらいできていた方がいいじゃないですか。
「不思議な大会だった」東京五輪
ー2021年に行われた東京五輪のメンバーに無事選出されましたが、ご自身にとってオリンピックはどんな大会でしたか?
三好:難しいですね…。結果的には悔しい大会でした。メダルを取れていないんで。結局4位だった。吉田麻也くんも最後の方で言っていたんですけど「メダリストで終わるのか、ベスト4で終わるのか全然違う」と。ましてや自分たちは金メダルを目指してたんで、結局なにも成し遂げられなかった大会だと思います。個人としても、そこは本当悔しかったです。コロナもあって大会も延期して観客も入らず、何か不思議な大会でしたね、今思えば。
ーやっぱり選手もそう思っていたんですか?
三好:思ってましたよ、だって観客いないんですよ!(笑)親も家族も見に来れないんですよ。運営の人たちだけスタンド入って、もちろんありがたいですけど。今思ったら、あんな中でよくみんなやってたよなって。別にオリンピックに限らないですけど。
コロナの時期だからしょうがない部分もありますが、なんかオリンピック感があまりなかったというか。僕らは選手村にも入れないし、ずっとチームで同じホテルに缶詰状態でそこから試合に行って。対戦相手は外国チームですけど、なんだか「オリンピックだった…のかな?」って感覚(笑)。だから、自分はワールドカップに出れなかったですけど、あれだけの熱狂度があるような大会にまた自分も出たいなと思いました。
ー五輪では先発出場が初戦の1試合のみで、その他は途中出場でした。個人的には「ちくしょう」と悔しい気持ちでしたか?
三好:そうですね。やっぱり入れなかったら「ちくしょう」ですが、ただチームが勝つために自分は何ができるかを大会中に考えるので、そこに不満とかは別に持たないです。個人としてスタートから出られないことや、チームの力になりきれてないというところは冷静に分析して、自分の力が足りない部分は受け止めなければいけない。逆に言ったらその悔しさが今に繋がったなという風に思います。
ー今振り返ると何が足りなかったと思いますか?
三好:今もそうですけど、前線の選手は試合を決定づける力っていうのは常に必要とされています。五輪のような大会ではタレントとなる選手がいるチームが勝つじゃないですか?そういった選手は点を取るし。だから自分がそういう選手にならなければいけないですし、なりたいって思ってる。
日本代表として世界で戦っていくには、今だったらタケ(久保建英)だったり(堂安)律、(伊東)純也くん、そういった選手以上の活躍をしなければその舞台に立てないと思っています。(三笘)薫もそうですけどちゃんとした結果を残しているので、自分がそういう舞台に立ちたいと思ったら彼ら以上の活躍をしないといけないのは当たり前のことだって感じですね。