Googleは3月19日、動画サイト「YouTube」のクリエイターに対し、生成AIを用いて作成された動画に、これを視聴者に開示するためのラベル付けを行うことを義務付けると発表しました。

 新しく導入されるラベル機能は、動画管理ツール「YouTube Creator Studio」において、以下のようなコンテンツに適用されます。

・実在する人物のように見せている: デジタル改変により、ある人物の顔を実在する別の 
人物の顔に置き換えたり、合成した人物の声を動画のナレーションに使用したりしている
コンテンツ。
                                  

実際の出来事や場所の映像を改変している: 実在する建物で火事が発生しているように 
見せたり、実在する都市景観を実際とは違って見えるよう改変したりしているコンテン
ツ。 
                                    

・現実的な風景を生成している: 実在する都市に向かって移動している竜巻など、架空の 
大きな事件をリアルに描写したコンテンツ。
                   

 スクリプトの作成やコンテンツのアイデア出し、自動字幕起こしなどで生成AIを活用している場合は、ラベル付けの対象外。

 また、アニメーションやファンタジー作品の世界でユニコーンに乗っている人間など「明らかに非現実的なコンテンツ」、「色の調整や照明フィルタ」、「背景ぼかしやビンテージ調などの特殊効果」、「美肌加工フィルタ」や「その他の視覚効果」についても含まれません。

 あくまで、悪意のあるフェイク動画などで、事実と異なることをあたかも本当のことのように見せかけ、視聴者の誤認を誘導するような内容を含む動画が対象となるようです。

YouTubeが生成AI用いたリアルな動画にラベル表示を義務化 フェイク動画対策を強化
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)
YouTubeが生成AI用いたリアルな動画にラベル表示を義務化 フェイク動画対策を強化
(画像=『おたくま経済新聞』より引用)

 なお、ほとんどの動画では、ラベルは説明欄に表示されますが、医療/健康、ニュース、選挙、金融などデリケートなトピックを扱う動画の場合は、より目立つラベルを表示するとのことです。

 生成AIによって改変、または合成されたコンテンツが混乱や誤解を生む可能性がある場合は、クリエイターが情報を開示していなくてもYouTube側がラベルを強制的に追加する場合も。今後、YouTubeのあらゆる画面やフォーマットで段階的にラベル表示機能が導入され、将来的にはこの情報を開示しないクリエイターに対する措置も行うとし、より信ぴょう性の高いコンテンツ作りが求められていきそうです。

 YouTubeは「透明性を向上させるこの新機能によって、人間の創造性をサポートするものとしてのAIの今後を、すべての人がさらに楽しめるようになることを期待しています」としています。

情報提供:Google

文・山口 弘剛‌/提供元・おたくま経済新聞

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