■迷惑行為撲滅までの舞台裏

今回取材に応じてくれたのは、「横浜中華街発展協同組合」副理事長の石河陽一郎さん。石河さんによれば、中華街で甘栗がブームになったのは約20年前だという。

横浜中華街甘栗の押し売りが激減、一体なにが… 迷惑行為撲滅までの「舞台裏」に衝撃
(画像=『Sirabee』より引用)

石河さんは、「『聘珍楼』さんが小売に出したのがきっかけでした。甘栗は栗を取って焼くなど手間がかかるため、昔は高級品だったんです。聘珍甘栗は中華街のお土産の定番になりました。その後、価格破壊が始まって安くなると共に、押し売りが始まった印象です」と説明する。

強引な甘栗の販売が拡大し、観光客からクレームが入るようになったという。石河さんからは、「押し売り以外にも『最初に言ってた値段と違う』『素手で栗を触って不潔』『値段が明記されてない』『半分以上が虫食いだった』といった声が寄せられました。そうしたクレームを一つ一つ精査して、栗の認定制度を作りました」という回答が。

横浜中華街甘栗の押し売りが激減、一体なにが… 迷惑行為撲滅までの「舞台裏」に衝撃
(画像=『Sirabee』より引用)

その後、組合で推奨店を決め、販売時のルールを定めた。石河さんは、「甘栗店の運営状況を見たり、講習会を開くなどして、認定します。また、テレビ局から中華街に関する取材依頼を受けた際、認定したお店の中から紹介したり、ツアー会社に認証店を伝えるといった対応をしました。その結果、お客様が真面目に販売する店に行き、押し売りをする店には行かなくなったんです。押し売りをする店は淘汰され、きちんとルールを守るようになりました」と話す。